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貧血と未病ケア①

貧血とは?

赤血球に含まれるヘモグロビンの濃度が低下していることを指し、血が薄いということです。病院で貧血と診断される場合はかなり身体や心にも影響が既に出ていることも予測できます。昔、小学校や中学校の朝の朝礼などで倒れてしまう光景を見たことがあると思いますが、そのような症状が出ている場合は病院でも「貧血」と診断されることも予測されます。
一般的には、病院で診断された場合を貧血と言います。しかしながら、病院では診断されていない「隠れ貧血」といわれるものも存在しており、これは女性のほとんどの方に該当されます。この「隠れ貧血」については詳しくコラム41でご紹介していきたいと思います。
病院で診断される前段階で、症状などに気づき、対策・改善することで事前に防ぐことが出来、予防することも重要となってくると言えます。貧血と診断されていなかったとしても、ご自身や、大切な方、ご家族が該当しないか見極め、改善へと導く事が大切です。

貧血の原因

貧血の原因は実に多彩で、単純な栄養バランスの乱れの場合もあれば、重大な病気が関わっていることもあります。様々な病気に合併して貧血はおこります。
その中で一般的によく見られる貧血の原因としては、慢性出血、食生活の乱れが挙げられます。また、成長需要も原因のひとつで近年子供の貧血(鉄不足)も問題視されつつあるのです。子供と貧血では無関係の様に思われがちですが、子供は体を作るために多くの血液が使われており、そのため貧血になりやすいのです。栄養バランスの乱れも原因に挙げていますがいかにバランスの良い食事が重要かが分かります。普段、鉄を意識した食事を心がけている方は少ないかとは思いますが、栄養の見直しは必須になるのです。
そして、慢性出血とありますが、これらは月経、子宮筋腫、消化管出血(胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、大腸がんなど病気によるもの)、痔、妊婦さん、授乳期、など中には出血をしている自覚のないものも多く含まれており、知らず知らずのうちに貧血へと進行していることも少なくないのです。そして栄養素の不足でいうと、鉄、ビタミンB12、葉酸が主な不足栄養素で貧血へと繋がっていってしまいます。一番多いのは鉄の不足によるもので、十分な大きさや量の赤血球がつくられなくなってしまい貧血がおこります。腸の吸収障害によって、鉄が不足することもあります。この腸の吸収阻害は様々な要因がありますが、添加物を多く摂取しているなどもひとつです。栄養不足による貧血は、年齢や体質に見合った量が摂取できていない、吸収力低下により摂取しても吸収されない、慢性出血などで必要以上の栄養分が消費されている3つのケースがあり、原因に応じた対処が必要でもあります。

貧血症状

貧血となると様々な症状が出てきてしまいます。
主に代表的な症状は、疲れやすくなる、すぐ息が切れる、動悸がする、めまいや立ちくらみ、耳鳴り、頭痛、肩こり、眠気が強い、食欲不振や悪心、性機能低下などがあげられます。
ジワジワと進行した貧血の場合、酸素不足の状態に体が慣れてしまい、症状に自覚が持てない場合もあります。血液検査で「貧血」と指摘され、「私は別に疲れやすくはないのに」と言っていた人が改善し、貧血改善後の状態と比べて初めて自覚が持てるケースも珍しくありません。
そして、重大な病気が隠れている場合もあります。貧血が認められる場合、慢性腎臓病や心臓病(うっ血性心不全)などの循環器疾患の可能性も考えられます。
もちろん、男性にも起こる貧血。特に男性はたかが貧血と軽く感じられる方も少なくありません。貧血症状を見逃さない様に気をつけていただきたいです。

貧血予防と未病ケア

貧血と未病ケアは、とても密接です。全ての病気の土台に貧血あり?!と言われるほど貧血予防は未病ケアに繋がるのです。冒頭にもお伝えした通り月経のある女性の5人にひとりは貧血と言われており、更に隠れ貧血となると3人に2人というデータもあります。そして、アトピー性皮膚炎やアレルギーの土台にも貧血は隠れており、貧血予防無くして、様々な病気の改善にはつながらないと言っても過言ではありません。
例えば、貧血で血液不足になってしまうと「脳」は血液不足なことに焦ってしまう為、心臓に血液が足りないよ!と信号を送ってしまいます。そして指令を受けた心臓は、バクバクと心臓のポンプを動かして一生懸命血液を送りこもうと頑張るのです。いくら頑張ってもずっと足りないままで、頑張り続けた心臓は疲弊してしまいます。
このようにたかが貧血と思われがちですが、その先に大きな病気へと繋がってしまうリスクがあるということです。
年齢、性別関係なく未病ケアに繋がる貧血に意識して、生活習慣、食事等に気をつけていただきご自身と大切な方の健康を守っていきましょう。

まとめ

誰もが知っている病名である「貧血」。貧血とはわかりやすく言うと私たちの健康に重要な役割を持つ血液が薄くなっていることです。病院で「貧血」と診断される場合はかなり、症状や状態が深刻であるといっても過言ではありません。病院では診断されていないが立派な貧血状態である人が(隠れ貧血)かなりの割合でいるのが現状です。この診断されていない貧血を持っていらっしゃる方が未病状態であるといえ、症状は感じているものの大したことではないとそのままにしてしまう方がほとんどなのです。
貧血の原因は様々ですが、主に栄養バランスの乱れですが貧血の裏に重大な病気が隠れてしまっている場合もあります。様々な病気に合併して貧血が起こる場合もあります。
また、成長需要にも貧血は密接で、近年子供の鉄不足も問題視されつつあります。
子供と貧血では無関係の様に思われがちですが、子供は体やこころを作る成長過程に多くの血液が使われており、そのため貧血になりやすいのです。主な原因が栄養バランスの乱れともあるように食事、わたしたちが生きる上で毎日欠かせないものこそが重要になるのです。そして、貧血の症状を見逃さない事も改善のポイントになるかと思います。
疲れやすい、めまいがする、動悸、眠気、肩こりと他にもたくさん考えられる症状はあるのですが、この見落としがちな慢性になりうる症状こそに目を向けていただきたいです。
そして、ご自身や大切な方の症状にいち早く気づき改善を目指すことが、未病ケアへと繋がり、全ての病気の土台であると言われる貧血を予防する事こそが健康に美しく過ごす近道になるともいえるのです。

コラム:大切な人を守る栄養学
コラム:貧血と未病ケア②